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オフィス移転に使える補助金は?申請の流れや活用の注意点も紹介

オフィス移転の際に申請できる補助金・助成金の一覧をまとめました。手続きの流れや申請時のポイントも紹介します。東京・首都圏で、移転にかかるコストを減らす方法を探している方は、ぜひ参考にしてください。
オフィス移転に使える補助金は?申請の流れや活用の注意点も紹介

目次

オフィス移転には、非常に多くの費用がかかります。しかし、国や自治体の補助金を活用することで、移転コストを抑え、費用対効果を高められるかもしれません。

この記事では、東京・首都圏におけるオフィス移転に使える補助金・助成金の情報をまとめました。申請の流れや注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

オフィス移転に使える補助金・助成金一覧

東京・首都圏でのオフィス移転の際に申請できる可能性のある補助金・助成金の一覧はこちらです。


補助金名活用シーン上限額
小規模事業者持続化補助金小規模事業者の移転、販促、業務効率化最大5,000万円
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金設備投資を伴う移転最大3,000万円
デジタル化・AI導入補助金移転に伴うIT・DX導入最大3,000万円
事業承継・M&A補助金事業承継・M&Aに伴う移転最大800万円
中小企業新事業進出補助金新市場・新規事業への進出に伴う移転最大7,000万円
人材確保等支援助成金テレワーク導入・働き方改革20万円〜
その他自治体が実施している補助金・助成金各自治体への拠点進出自治体による

小規模事業者持続化補助金

「小規模事業者持続化補助金」とは、小規模事業者の持続的な経営へ向けた生産性向上や、販路開拓などの取り組みを支援する補助制度です。大きく分けて「一般型」「創業型」「共同・協業型」の3つの類型があり、それぞれ以下のような内容となっています。


類型対象となるケース補助率・補助額
一般型(通常枠)既存事業者の移転後の販路拡大・業務効率化などのための経費【補助率】
3分の2※

【上限額】
50万円※
創業型創業後3年以内の小規模事業者の生産性向上・事業成長を目的とした拠点整備費など【補助率】
3分の2※

【上限額】
200万円※
共同・協業型10以上の事業者の共同・協業による、ワンストップでの拠点整備などにかかる経費【補助率】
定額または3分の2(経費区分による)

【上限額】
5,000万円

なお、一般型には上記の通常枠のほか「災害支援枠」も存在します。商工会の管轄地域によって枠が異なる場合もあるので、詳細は公式サイトを要チェックしてください。

小規模事業者持続化補助金

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」とは、中小企業・小規模事業者などのサービス開発、設備投資、業務効率化、働き方改革などにかかる費用の一部を補助する制度です。通称「ものづくり補助金」とも呼ばれます。

本制度は、原則として、オフィス移転自体が対象ではありません。しかし、移転目的が制度の趣旨と一致する場合、補助対象になる可能性があります。

補助対象枠は以下2つです。


類型対象補助率・補助額
製品・サービス高付加価値化枠新製品・サービス開発にかかる設備・システム投資費など【補助率】
中小企業:2分の1
小規模事業者など:3分の2

【上限額】
上限額:最大2,500万円(従業員数による)
下限額:100万円
グローバル枠国内の生産性を高める目的の海外事業の展開にかかる設備・システム投資費など【補助率】
中小企業:2分の1
小規模事業者など:3分の2

【上限額】
上限額:3,000万円
下限額:100万円

上記のほか、賃上げ関連の特例措置に関する枠も存在します。オフィスそのものにかかった費用を補助することを目的とした制度ではないため、オフィス形態や用途によっては対象外となる可能性もある点に注意しましょう。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

デジタル化・AI導入補助金

「デジタル化・AI導入補助金」とは、業務効率化・生産性向上・DXなどへ向けたITツール導入を支援する制度です。旧「IT導入補助金」であり、2026年度から名称が変更されました。

本制度の類型は全5枠です。前提として、いずれの類型も、引っ越し費用や賃料など、オフィス移転にかかる費用そのものは対象になりません。ただし、オフィス移転に伴うITツールの導入にかかった費用の一部が対象となる可能性があります。


類型対象補助率・補助額
通常枠事業のデジタル化を目的としたソフトウェア・システムの導入費用【補助率】
2分の1(一定期間の賃金が地域の最低賃金未満である従業員が全従業員の30%以上の場合は3分の2)

【補助額】
1プロセス以上:5万円以上150万円未満
4プロセス以上:150万円以上450万円以下
インボイス枠
(インボイス対応類型)
インボイスに対応するためのソフトウェア、パソコン・ハードウェアなどの導入費用【補助額50万円以下】
補助率:
・中小企業4分の3
・小規模事業者5分の4

【補助額50万円超〜350万円以下】
補助率:3分の2
(パソコン・ハードウェアなどは補助率2分の1、補助額10〜20万円以下)
インボイス枠
(電子取引類型)
商流単位で導入するインボイスに対応する受発注システムの費用【補助率】
・中小企業・小規模事業者3分の2
・その他2分の1

【上限額】
350万円
セキュリティ対策推進枠サイバーインシデントに対応するセキュリティ・ネットワーク監視システムなどの導入費用【補助率】
中小企業2分の1
小規模事業者3分の2

【上限額】
5万〜150万円
複数者連携
デジタル化・AI導入枠
複数の中小企業・小規模事業者が連携して導入するITツール・システムの費用【補助率】
最大5分の4

【上限額】
最大3,000万円
※条件により変動

なお、本制度の対象となるのは、特定の「IT導入支援事業者」を通して導入したITツールのみです。IT導入支援事業者は公式サイトで検索できるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

デジタル化・AI導入補助金

事業承継・M&A補助金

「事業承継・M&A補助金」とは、事業承継・M&Aを行う中小企業・小規模事業者などを後押しする制度を指します。全4つの補助枠のうち、オフィス移転が対象になる可能性があるのは以下3つです。


類型対象補助率・補助額
事業承継促進枠5年以内に予定している親族内承継・従業員承継のための設備投資や事務所改築工事費など中小企業:2分の1
小規模事業者:3分の2

上限額800万円
(一定の賃上げを実施する場合は1,000万円)
PMI推進枠
(事業統合投資類型)
M&Aで経営資源を譲り受ける予定の中小企業・小規模事業者によるPMI※の取り組みにかかる設備投資費など
廃業・再チャレンジ枠事業承継・M&Aで事業を廃業し、再チャレンジを目的とした廃業費用など3分の2(ほかの補助枠と併用申請する場合はその補助率に従う)

上限額300万円

※M&Aの効果を最大化するための統合プロセスのこと

※M&Aの効果を最大化するための統合プロセスのこと

本制度は、事業継承・M&Aおよび経営革新などに伴うオフィスの移転であることが申請の必須条件となります。

事業承継・M&A補助金

中小企業新事業進出補助金

「中小企業新事業進出補助金」とは、要件に該当する新市場や高付加価値な事業への挑戦を後押しする補助制度です。「事業再構築補助金」の後継にあたる制度であり、新規事業への進出に伴う生産性向上や、賃金アップなどを目的として新たに設立されました。主に、新市場・新事業進出にかかる設備投資が補助対象となり、それに関連する拠点の移転、環境整備などのためであれば申請できます。

補助額は従業員数によって異なり、それぞれ以下のとおりです。


従業員数補助上限額補助下限額補助率
20人以下2,500万円
(3,000万円※1)
750万円2分の1
(3分の2※2)
21〜50人4,000万円
(5,000万円※1)
51〜100人5,500万円
(7,000万円※1)
101人以上7,000万円
(9,000万円※1)

※1 賃上げ特例が適用された場合の補助上限額
※2 地域別最低賃金引上げ特例が適用された場合の補助率

ただし、本制度の補助を受けるためには、一定の要件を満たさなければなりません。また、応募して採択された後、所定の説明会への参加が必須です。加えて、採択を受けた日から2カ月以内に交付申請を行わなければ取り消しになってしまいます。公式サイトを確認のうえ、速やかに手続きを進めるよう注意してください。

中小企業新事業進出補助金

人材確保等支援助成金(テレワークコース)

「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」とは、人材確保・離職防止を目的に、テレワーク環境の整備を支援する制度です。オフィス移転に併せて、一定の要件を満たすテレワーク導入の新規導入事業者・実施拡大事業者が対象となる可能性があります。

支給額は、1企業あたり20万円です。目標達成助成として、さらに10万円(賃金要件を満たせば15万円)が上乗せされます。

例年、本制度は内容の見直しが行われる傾向にあるため、必ず事前に最新情報を確認してください。

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その他自治体が実施している補助金・助成金

東京都中小企業振興公社の「創業助成金」や、横浜市の「次世代重点分野立地促進助成金」など、自治体が独自に展開している補助金・助成金もあります。国の補助金・助成金と併用できる制度もあるので、支給要件を確認してから活用を検討しましょう。

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オフィス移転と補助金申請の手続き

オフィス移転の際、補助金を申請する主な流れは以下の通りです。

  1. 移転先の新オフィスを選定する
  2. 申請する補助金・助成金を決める
  3. 事業計画書を作成する
  4. 採択後にオフィス移転を進める
  5. 実績を報告する
  6. 補助金を受給する

オフィス選定時、移転の目的を明らかにして検討することで、自社に適したオフィスが選びやすくなるほか、補助金申請の明確な根拠となります。各制度の対象・要件を検討し、必要に応じて各制度の窓口に相談・問い合わせなど事前手続きを行いましょう。

また、多くの補助金・助成金は、申請書類として「事業計画書」の作成が要件となっています。移転目的や新オフィスの活用法を踏まえ、計画を具体的にまとめてください。

多くの補助金・助成金は、オフィス移転が完了し、所定の期限内に各事務局へ実績報告書の提出後に交付されます。ただし、移転計画を進めるのは、各制度への申請後、採択が決定してからが原則です。なお、助成金の場合は、要件・資格を満たして申請すれば交付されるので、採択を受けるプロセスはありません。

制度ごとに手続きが異なる場合があるので、必ず事前に各公式サイトで詳細を確認してください。

オフィス移転に補助金を活用する際に押さえておきたい3つのポイント

補助金・助成金は、オフィス移転コストを補填する手段になります。しかし、補助・助成制度にはいくつかの注意点もあり、そればかり当てにしていると「こんなはずでは……」と後悔することになってしまうかもしれません。ここでは、補助金・助成金の申請を検討するにあたって押さえておきたい3つのポイントを確認していきましょう。

事前の資金繰りに注意する

補助金や助成金の大半は、該当事業の実施報告後に交付されます。従って、多くの場合、移転時に自己負担額が発生するほか、申請したからといって必ずしも交付されるとは限りません。

また、多くの補助金・助成金では、かかった経費の全額ではなく、一部が補助されます。申請後の取り組み状況や、途中で中止した場合は、減額、支給停止、返還になるケースもあります。そのため、補助金を当てにし過ぎると、事前の資金繰りがうまくいかなくなることがあるので注意してください。

補助金・助成金は課税対象になることがある

企業や事業者に交付される補助金・助成金の多くは、雑収入として会計処理する必要があり、法人税・所得税の課税対象です。また、補助金を使って購入した設備・サービスの費用には消費税がかかるため、一部を課税仕入れの仕入控除税額として実質変換しなければなりません。特に、補助金の申請時期が年度末に近い場合は、申請と支給の会計年度がズレることもあるため気をつけましょう。

早めの準備を心がける

オフィス移転の際、補助金を申請する場合には、申請書類の準備や関係機関との調整、システム導入、中間報告、実施報告など、さまざまなプロセスを踏まなければなりません。制度によっては、行政サービス共通認証システム「GビズIDプライムアカウント」が必要で、取得までに数週間程度かかることもあります。

申請手順がいくつかの工程に分かれていたり、各プロセスの実施期間が短かったりするケースもあるため、事前に確認のうえ、計画的に進めることが重要です。特に、移転作業と申請手続きを並行して進めると、期限に間に合わなくなりやすいので、早めの情報収集と準備を心がけてください。

補助金を活用してオフィス移転の投資対効果を高めよう

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オフィス移転そのものを対象とする補助・助成制度は現時点ではまだ存在しませんが、各制度の趣旨と移転目的が合致すれば、交付対象になる可能性があります。ポイントは、移転の理由と事業計画を結びつけ、具体的な数値や目標も踏まえて説明できるようにすることです。「売上・生産性向上」「働き方改革」「事業再編」など、何のために移転するのかを明らかにし、目的に合った補助金・助成金を活用しましょう。

エグゼクティブセンター」では、入居およびサービス利用時の補助金・助成金の申請サポートを行っています。補助・助成制度の情報提供のほか、専門知識を持つ「ビジネスコンシェルジュ」が採択を受けやすくなるよう支援するので、ぜひご利用ください。