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サテライトオフィスに使える国・自治体の補助金は?申請時の注意点も解説
近年、働き方改革や、従来の固定的なオフィスの在り方の変化などにより、サテライトオフィスを新設する企業や事業者が増加しました。それに伴い、サテライトオフィス設置時に活用できる補助・助成制度も増えてきています。2026年4月時点で、東京都内にサテライトオフィスを設置する際に活用できる補助金・助成金の情報と、申請時の注意点をまとめました。
【2026最新】東京都でのサテライトオフィス開設時に申請できる補助金
東京都でサテライトオフィスを設置する際に申請できる、6つの補助金・助成金を紹介します。
| 制度名 | 目的 | 対象 | 補助額 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金) | DX業務効率化 | 会計、管理、受発注、セキュリティなどのITツールとDXに関する設備 | 最大450万円(枠により最大計3,000万円) | IT導入支援事業者経由での申請が必須 |
| 人材確保等支援助成金(テレワークコース) | テレワーク導入・拡大 | テレワーク導入時の整備、研修、コンサル活用など | 20万円(目標達成で+最大15万円) | 実績要件があり、申請は1回限り |
| 小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓業務効率化 | サテライトオフィス活用による効率化施策など | 最大50万円(条件により最大250万円)、補助率2/3〜3/4 | 特例で補助額の上乗せが可能 |
| ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 | 設備投資生産性向上 | システム・設備導入など | 最大2,500万〜3,000万円 | オフィス自体は対象外 |
| 創業助成金(創業助成事業) | 創業・事業初期支援 | 人件費・委託費・事業費など | 最大400万円、補助率2/3 | 創業5年未満が対象 |
| ワーケーション勤務導入奨励金 | ワーケーション導入 | 制度整備や実施にかかる設備・ツールの導入 | 10万円 | 新規導入限定で、短期実施要件あり |
デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)
「デジタル化・AI導入補助金」とは、業務効率化・DXなどを目的とした、ITツールを導入した中小企業・事業者を支援する補助制度です。旧「IT導入補助金」であり、2026年度から名称が変更されました。募集枠は以下の5つです。
| 枠 | 対象・具体例 | 補助額 | |
|---|---|---|---|
| 通常枠 | 事業のデジタル化を目的としたソフトウェア・システム | 決済ソフト、在庫管理システムなど | 最大450万円 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | インボイス制度に対応したソフトウェア・ハードウェア | 会計ソフト、決済ソフト、受発注ソフト、PC・ハードウェアなど | 最大350万円(PC・ハードウェアなどは最大20万円) |
| インボイス枠(電子取引類型) | インボイス制度に対応した受発注システム | 商流単位で導入する受発注システムなど | 最大350万円 |
| セキュリティ対策推進枠 | サイバーインシデント対策を目的とするソフトウェア・システム | ネットワーク監視システムなど | 最大150万円 |
| 複数者連携デジタル化・AI導入枠 | 複数社・地域連携でのDX、生産性向上を目的としたソフトウェア・システム | データ分析システムなど | 最大計3,000万円(その他経費は最大200万円) |
なお、本制度でいう「ITツール」とは、一部の募集枠を除き、デジタル化・AI導入補助金事務局の審査に通過したものに限ります。また、基本的に自社単独での申請はできず、事務局から採択された「IT導入支援事業者」を通さなければなりません。
補助額・補助率は、募集枠や事業規模、従業員の雇用状況によって異なるため、詳細は公式サイトをご参照ください。
人材確保等支援助成金(テレワークコース)
「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」とは、人材確保や雇用管理の改善を目的とし、テレワークを導入・実施する中小企業・事業者を支援する助成制度です。これからサテライトオフィスでのテレワーク勤務を導入する企業・事業者のほか、すでに実施しており、拡大を計画している場合も助成対象となります。
支給額は、1企業あたり20万円、本制度で助成を受けられるのは1回限りです。複数の事業所を運営している場合でも、すべてまとめて「事業主単位」で支給されます。受給要件は以下の通りです。
新規導入事業者:
- 下記【テレワークを可能とする取組】のうち、1および3〜5のいずれか1つ以上を満たす
- 下記【当該サテライトオフィスでのテレワーク実績の要件】のうち「イ」を満たす
実施拡大事業者:
- 下記【テレワークを可能とする取組】のうち、1および2〜5のいずれか1つ以上を満たす
- 下記【当該サテライトオフィスでのテレワーク実績】のうち「イ」「ロ」を満たす
【テレワークを可能とする取組】
- 1.労働者がテレワークを実施しやすい職場風土作りの取組(メッセージ発信、資料配布、導入・実施事例の収集・周知など)
- 2.就業規則等の拡充
- 3.外部専門家によるコンサルティング
- 4.労務管理担当者に対する研修
- 5.労働者に対する研修
【当該サテライトオフィスでの従業員のテレワーク実績】
- イ.取組の対象となる従業員のテレワーク実績が以下のいずれか
- (1)全員が1回以上テレワークを実施
- (2)テレワークを週平均1回以上実施
- ロ.テレワークを実施した取組対象の従業員の人数・日数の延べ回数が、導入の3カ月前より25%以上増加
また、制度上の一定の目標を達成したうえ、以下いずれかの目標を達成できれば、目標達成助成として、さらに10万円(賃金要件を満たした場合は15万円)が支給されます。
小規模事業者持続化補助金
「小規模事業者持続化補助金」とは、所定の要件に該当する小規模事業者の経営の安定や販路開拓、業務効率化を支援する補助制度です。サテライトオフィスの設置を通し、効率化施策やテレワークへの対応などの取り組みが対象となり、かかった経費の一部の補助が受けられる可能性があります。
支給金額は、50万円を上限とし、かかった経費の2/3(賃金引上げ特例に申請する赤字事業者は3/4)です。さらに、インボイス特例の要件を満たすと50万円、賃金引き上げ特例の要件を満たせば150万円、上記2つを満たす場合は200万円が上乗せされます。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」とは、中小企業・小規模事業者などの新商品・サービス開発、業務効率化、海外への販路開拓などの設備投資を支援する補助制度です。通称「ものづくり補助金」とも呼ばれます。補助の対象となる可能性があるのは、サテライトオフィス設置が、各種制度変更への対応や労働環境の整備などに直結する場合です。募集枠として、以下2つが設けられています。
| 枠 | 対象 | 補助額 |
|---|---|---|
| 製品・サービス高付加価値化枠 | 新製品・サービス開発の設備・システム投資 | 上限額2,500万円(従業員数によって異なる)、下限額100万円 |
| グローバル枠 | 国内の生産性を高めるための海外事業に必要な設備・システム投資 | 上限額3,000万円、下限額100万円 |
ただし、本制度はサテライトオフィスそのものを補助するものではないため、月々の利用料金や保証金は原則として対象外です。社内システムや通信設備など、オフィス内に導入するツールの経費の一部が補助対象となる可能性があります。
創業助成金(創業助成事業)
「創業助成金(創業助成事業)」とは、東京都中小企業振興公社が実施している、都内での創業や、創業後間もない中小企業・事業者の事業費・人件費・委託費などの初期経費の一部を支援する制度です。支給金額は、対象となる経費の2/3以内、上限額400万円、下限額100万円となっています。ただし、事業費・人件費は300万円、委託費は100万円が上限額です。
支給要件は、これから創業を予定している、もしくは創業から5年未満の中小企業・事業者で、以下のような要件のうち、いずれかを満たすこととなっています。
- 「TOKYO創業ステーションの事業計画書策定支援」を修了している
- 「東京都制度融資(創業)」を利用している
- 都内の「公的創業支援施設」に入居している
なお、2025年度からは、一部の事業を除き、同社のほかの補助金・助成金を過去に受けたことがある企業・事業者も申請できるようになりました。
ワーケーション勤務導入奨励金
「ワーケーション勤務導入奨励金」とは、東京しごと財団が実施している、東京都内でのワーケーション勤務に関する規定の新設・運用に対する奨励制度です。サテライトオフィスの開設そのものを支援するものではありませんが、ワーケーション勤務のためのワークスペースとして設置し、活用している場合に対象となる可能性があります。
支給額は、1事業者あたり10万円であり、以下の支給要件を満たす場合に申請できます。
- 都内に本社もしくは拠点を置く都内中堅・中小企業など
- 常時雇用の従業員数が2人以上999人以下
- 申請日時点でワーケーション勤務に関する規定がない(新たな取り組み)
- 取り組みの対象者が期間中に1回以上、休暇や、休暇に連続する休日の前後(または中間)にワーケーション勤務を行っている
支給決定後は、3カ月以内にサテライトオフィス勤務を実施しなければなりません。また、支給決定日から4カ月以内、取組終了後から1カ月以内に、実施報告書の提出が求められます。
なお、2025年度分の受付は現時点で終了していますが、2026年度も継続されるかもしれないので、申請を検討している場合は公式サイトを定期的にチェックしてみてください。
サテライトオフィスの補助金の申請時に注意したい2つのこと
サテライトオフィスの設置時、補助金・助成金を申請するときは、以下2つのポイントに注意してください。
補助金や助成金の支給をあてにし過ぎない
補助金や助成金の多くは、取り組みの実施後に支給されます。つまり、事業にかかる経費は前払いとなり、当面のコストは自社負担です。また、取り組みにかかった経費の全額ではなく、一部が対象となる制度も少なくありません。
そのほか、目標が達成できなかったり、取り組みが計画通りになされていないと判断されたりした場合、返還が求められることもあります。支給をあてにし過ぎず、あくまでも補助的な位置付けであることを理解したうえ、事前の資金繰りが重要です。
余裕を持った申請スケジュールを組む
補助金・助成金の申請には、複数種類の書類の準備、各種電子申請システムへの登録、ベンダーとのやり取りなど、さまざまなプロセスがあります。特に、締め切り間近は申請が集中し、審査に時間がかかったり、万が一不備があったときの修正が間に合わなくなったりすることがあります。
申請を検討している場合は、期限にかかわらず、余裕を持ったスケジュールで手続きを済ませるよう心がけてください。
>>サテライトオフィスの基本情報を知りたい方はこちら
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現状、サテライトオフィス自体の補助金・助成金はあまりないため、各制度の目的とどのように関連づけるかがポイントです。また、各制度にはそれぞれ申請期限があり、期限内でも予算額に達し次第終了するケースもあるほか、重複申請できないケースもあります。公式サイトやパンフレットで各制度の詳細を確認のうえ、計画的に活用しましょう。
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