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コワーキングスペースとは?サービス・料金やシェアオフィスなどとの違いを解説

コワーキングスペースとは、共用ワークスペースの提供を通し、利用者間の交流を促すサービスです。リーズナブルな料金で、ビジネスや勉強など多目的に活用できます。基礎知識やシェアオフィス・レンタルオフィスとの違い、選び方などを分かりやすくまとめました。
レンタルオフィスにある高品質なコワーキングスペース

要約

オフィスを固定しないという新しい在り方がトレンドとなっているいま、フレキシブルな働き方に即したワークスペースを確保できる「コワーキングスペース」の注目度が高まっています。本記事では、コワーキングスペースの特徴や利用料金の目安、シェアオフィス・レンタルオフィスとの違いなどの基礎知識をまとめました。自社に最適なコワーキングスペースの選び方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

コワーキングスペースとは

まず、コワーキングスペースの基本情報を確認しておきましょう。

コワーキングスペースの定義

「コワーキングスペース(Coworking Space)」とは、多種多様な人が共用するワークスペースです。ワークスペースやデスクの確保だけではなく、同じ場所で仕事する人同士が交流し、刺激し合うための場として提供されています。サービスによっても異なりますが、基本的には個人・法人・学生のいずれも利用可能です。

コワーキングの語源

「コワーキング」とは、英語の「Co=共同・共通の」と「Work=働く」を組み合わせた造語です。1995年ごろのドイツで誕生し、2005年ごろのアメリカ・サンフランシスコで普及し始めました。さまざまなステークホルダー(利害関係者)が協働してモノ・コトを創造するという、新たなビジネスモデルとして確立されています。

コワーキングスペース市場の動向

近年、コワーキングスペース市場は国内外で右肩上がりに成長中です。The Business Research Companyの調べでは、2024年における世界のコワーキングスペース市場の規模は224億4,000万ドルでした。2025年には、16.8%の成長率(CAGR)となる262億ドルに達するといわれています(出典:コワーキングスペース市場レポート2025−市場動向と成長|The Business Research Company)。

国内でも、コワーキングスペースを含むフレキシブルオフィス市場は、2026年度に2,300億円規模になる見込みです(出典:フレキシブルオフィス市場2026年に2,300億円規模に|株式会社 日本能率協会総合研究所|PR TIMES)。ワークスタイルやオフィスの多様化、働き方改革の推進に伴い、コワーキングスペースの需要と市場はますます拡大していくことが予想されます。

コワーキングスペースでできること

レンタルオフィスにある高品質なコワーキングスペース

次に、コワーキングスペースで提供される5つのサービスについて説明します。

ワークスペースのレンタル

コワーキングスペースでは、契約者向けに開放されたデスク・ブースが利用できます。主に、先着順のフリーアドレス制・固定契約制・予約制のいずれかの方法で利用できるシステムです。

ワークスペース内にあるビジネス機器やロッカー、インターネット回線、カフェなどの設備・備品は、基本的にすべて自由に利用できます。またサービスによっては、各地で展開されている複数のグループ施設にアクセスできるプランもあります。

ビジネスサポートの利用

コワーキングスペースによっては、ビジネスに関するさまざまなサポートサービスが提供されます。主に、固定契約のコワーキングスペースで提供されることの多いサービスです。

その一例として、受付対応や会計といった総務・秘書サポート、IT機器のセットアップ・データベース管理をはじめとするコンサルティングサービスなどが挙げられます。ただワークスペースが利用できるだけではなく、ビジネスに付随する多彩なサポートがサービスごとに展開されているのです。

コミュニティ・ネットワークの形成

コワーキングスペースでは、利用者同士の自然な協働・共創を促すさまざまな工夫が凝らされています。デスク・設備の配置が開放的なデザイン・レイアウトになっているほか、セミナーやイベント、勉強会の開催など、交流・つながりを生み出す仕組みです。

特に近年は、個人だけではなく、大企業・大手企業による利用も増えています。積極的に活用することで、新たなビジネスチャンスや人脈、アイデアを思いつくきっかけがつかめるかもしれません。

オプションサービスの追加

コワーキングスペースでは、基本サービスとは別に、個性を反映した多種多様なオプションサービスが展開されていることがあります。例えば、個室の会議室・イベントスペースや個室のワークスペース、バーチャルオフィスの利用などです。必要に応じてサービスを組み合わせることで、フレキシブルなワークスペースがリーズナブルに利用できます。

開業・法人登記

法的には、事務所要件が定められる一部の業種・職種を除き、コワーキングスペースでの開業・法人登記が可能です。銀行口座の開設や、融資の際の書類に記載する住所として利用しても構いません。

ただし、いずれも原則としてベンダーの許可を得ている場合に限ります。また、不特定多数と同じ住所を共有するという性質上、社会的信用度が疑問視され、余震審査が厳しくなるケースもある点に注意しましょう。

>>フレキシブルオフィスのアドレスを利用した起業や法人登記について詳しく知りたい方はこちら
レンタルオフィスで起業するには?開業・登記の流れやメリット・デメリット
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コワーキングスペースの料金体系と費用相場

コワーキングスペースの基本的な料金体系は「サブスクリプション」と「ドロップイン」の2種類です。ここでは、それぞれの特徴と費用相場をみていきましょう。

サブスクリプション

「サブスクリプション」とは、コワーキングスペースが月額制の固定契約で利用できる契約プランです。一般的には、コワーキングスペースへのアクセス権が単日、もしくは時間単位などで提供されます。コワーキングスペースを日常的・定期的に利用する予定のある方におすすめの料金体系です。

料金の目安は月額5,000〜7万円となっています。リーズナブルなプランはワークスペースの提供といった最低限の内容となるケースが多く、高額になるとより充実したサービスが提供される傾向にあります。基本的に固定費用であり、特別なケースを除き追加費用が発生しないため、時間を気にせず利用できるのがメリットです。また、専用デスクが確保できるプランを提供するサービスを選べば、混雑状況によって利用できなくなる心配がありません。

なおサブスクリプションの場合、契約にあたっては審査があり、必要書類の提出が求められることもあります。また、ビジネス目的で利用したコワーキングスペースのコストは経費計上が可能であり、勘定科目は「賃借料」です。

ドロップイン

「ドロップイン」とは、コワーキングスペースを予約なし・飛び入りで利用する契約プランです。利用料金は、基本的に従量課金制となっています。

ドロップインによるコワーキングスペースの利用料金は、一般的には1時間あたり数百〜千円台程度、1日あたり数千円程度が目安であり、利用後に精算する仕組みです。利用にあたって審査を設けていないサービスもあり、必要なときや、思い立ったタイミングですぐに利用できるのがメリットだといえます。不定期に利用したい方のほか、固定契約前のトライアル利用としてもおすすめです。ただし、利用時間や頻度によっては割高になることがある点に注意してください。

なお、経費に計上する場合の勘定科目は「会議費」もしくは「雑費」を使用します。

>>ドロップインの詳細はこちら
ドロップインとはどんな意味?コワーキングスペースをお得に利用する方法も紹介

コワーキングスペースと類似形態のフレキシブルオフィスの違い

コワーキングスペースと似たフレキシブルオフィスとして「シェアオフィス」や「レンタルオフィス」があります。以下では、それぞれの違いを説明します。

シェアオフィスとの違い

「シェアオフィス」とは、いわゆる「間借り」と同形態となる、共同利用のブース・デスクがレンタルできるフレキシブルオフィスです。コワーキングとシェアオフィスは、広義には同じオフィス形態ですが、両者の違いは「サービスの目的」にあります。

シェアオフィスは、最低限のワークスペースおよびそれに付随するサービスをシェアスタイルで提供することで料金を抑えています。一方、コワーキングスペースは他社・他者との「交流」に重きを置くオフィスソリューションです。ワークスペースを共用する不特定多数との交流を通し、新たなビジネスやイノベーションを創出するきっかけをつくることが主な狙いとなっています。

>>シェアオフィスの詳細はこちら
シェアオフィスとは?レンタルオフィスなどとの違いとメリット・デメリット

レンタルオフィスとの違い

「レンタルオフィス」とは、ワークスペースおよびその中に設置されている設備・備品が占有できるオフィスソリューションです。コワーキングスペースとレンタルオフィスの違いは、ワークスペースの形態にあります。

サービスによっても異なりますが、レンタルオフィスは基本的に個室のプライベート空間です。一方、コワーキングスペースは共用フロアに設置してあるデスクやブースを、先着順もしくは予約制で利用する流れとなります。

また、レンタルオフィスはワークスペースの貸与を主目的とするサービスです。同じ建物内に同居する他社との交流は生じるものの、あくまでも付加価値であり、コワーキングスペースのように中心には位置付けていません。

>>レンタルオフィスの詳細はこちら
レンタルオフィスとは?種類・従来のスタイルとの違いとメリット・デメリットを解説

コワーキングスペースを利用するメリット

レンタルオフィスにある高品質なコワーキングスペース

従来のオフィスの代わりにコワーキングスペースを利用することで、主に4つのメリットが得られます。

オフィス設置・運営にかかる費用が抑えられる

コワーキングスペースを利用すれば、賃貸と比べオフィス設置・運営にかかる費用が大幅に抑えられます。敷金・礼金や設備の搬入、保険料などの初期費用が不要で、莫大な賃料もかかりません。地域やサービスにもよりますが、個室のレンタルオフィスの半額以下という格安料金で利用できることもあります。近年増加する固定のオフィスを持たないワークスタイルの普及に伴い、必要に応じて最低限の費用で利用できるワークスペースとして注目されています。

ビジネスに必要な最低限の設備・備品がそろっている

コワーキングスペースには、デスク・イスといった家具や複合機など、ビジネスに必要な設備・備品があらかじめ一通りそろっています。購入・搬入の費用や手間、時間がかからず、すぐにビジネスが展開できる環境です。出張や突発的な利用の際に便利なのはもちろん、オフィス設置や起業などの際に生じる機会損失を最低限に抑える手段にもなるでしょう。また、ワークスペース内の清掃や保守なども不要で、コア業務に集中できる点もメリットです。

豊富な種類のスペースから選択できる

コワーキングスペースの種類は、ブースタイプやカフェタイプ、ウェブ会議の際に利用できる個室など多種多様です。ワークスペース内部にも、サービスの個性を反映した多彩な設備・備品が設置されています。自宅開業の個人事業主のワークスペースには生産性やモチベーションが維持できる環境、テレワークならプライバシーやセキュリティが確保できる個別ブースというように、利用の都度、目的や好みに合わせて選択できます。

利用者間の交流が生まれる

コワーキングスペースの主な目的は、利用者間での交流促進です。オープンなスペースで仕事や作業をするうち自然に交流が生まれるのは、コワーキングスペースにしかない強みだといえます。うまく利用すれば新たな人脈が形成され、ビジネスチャンスがつかめたり、他社・他者から良い刺激を受けてスキルアップできたりするかもしれません。サービスによっては各種イベントやセミナーが定期的に開催されているほか、自身で主催する際のサポートが受けられることもあります。

コワーキングスペースのデメリット

たくさんのメリットがあるコワーキングスペースですが、利用にあたってはいくつかの注意点があることも把握しておきましょう。

必要なときにいつでも利用できるとは限らない

コワーキングスペースは、他社と共用するという性質上、必要なときにいつでも利用できるとは限りません。混雑状況によっては、希望のワークスペースがなかなか確保できないこともあります。特にフリーアドレスやドロップインの場合、サービスごとに営業時間が設定されており、時間外は基本的にアクセスできません。スムーズに利用するためにも、契約前に、利用予定のワークスペースの営業時間と混雑状況を確認しておきましょう。確実に利用できるようにしておきたいなら、月額制や予約制のプランを選択するのがおすすめです。

プライバシー保護やセキュリティ対策を徹底する必要がある

不特定多数の利用者が出入りするコワーキングスペースは、自由な交流が生まれやすい反面、プライバシーやセキュリティのリスクが高まります。従って、入室方法やデータ管理などのセキュリティ対策、プライベートブースの防音を徹底しているサービスを選ぶことが推奨されます。併せて、置き忘れやのぞき見といったトラブル・ミスを減らす、利用者自身による工夫も必要です。

コワーキングスペースの活用例

コワーキングスペースは、よく次のような企業や事業者、用途に活用されています。

  • 起業直前・直後の企業・事業者
  • 従来のオフィスを転換し、固定費を削減したい企業・事業者
  • テレワークや在宅勤務、出張時のワークスペースを確保したい企業やビジネスパーソン
  • 個人事業主やフリーランス、ノマドワーカーのワークスペース
  • 一時的な打ち合わせ場所
  • イベント・セミナーの開催地

取引先や顧客の来訪が多く、厳重なプライバシー・セキュリティ対策が必須となるケースや、専門的なIT機器を頻繁に利用するといった企業・事業には、プライベートな空間が確保できるレンタルオフィスのほうが向いています。

自社に適したコワーキングスペースを選ぶためのチェックポイント

レンタルオフィスにある高品質なコワーキングスペース

ここからは、コワーキングスペースを自社オフィスの代わりに利用する際にチェックすべき3つのポイントを解説します。

立地

立地条件の良くないコワーキングスペースは、通勤や集客、ブランディングに悪影響を及ぼしかねません。ビジネスの中心地や主要駅からのアクセスに優れる建物など、立地の良い拠点を選ぶことをおすすめします。

アクセスの良いコワーキングスペースをお探しの際は「エグゼクティブセンター」をご検討ください。東京・横浜のビジネス一等地エリアに位置する、駅近・駅直結のオフィスビルを提供しています。

設備・サービスの内容

提供される空間およびサービス内容やセキュリティ対策には、ベンダーによって大きな差があります。そのため、自社のニーズや課題に応じた機能性を備えるサービスを選ぶことが大切です。また、サービスごとの営業時間や開業・法人登記の可否、飲食物の提供の有無などもチェックしましょう。

「エグゼクティブセンター」の設備・サービスはすべてプロフェッショナル仕様です。高性能で、デザイン性にも優れるオフィス家具・ビジネス機器を完備しています。受付や併設のカフェには専門スタッフが常駐しているので、必要に応じて自由にご利用ください。

コストパフォーマンス

基本料金が安くても、オプションを追加していった結果、費用がかさむことも珍しくありません。提示されている金額の安さではなく、自社の課題や利用状況に応じたコストパフォーマンスの高さで判断することをおすすめします。

「エグゼクティブセンター」では、利用目的・頻度に応じて選べる5つのコワーキングスペースプランをご用意しました。ハイグレードなコワーキングスペースが思う存分活用できる、コストパフォーマンスに優れた料金体系です。

特徴や違いを踏まえて自社に最適なオフィスソリューションを選ぼう!

コワーキングスペースは、ワークスペース確保とコネクション形成が両立できるワークスペースです。一般的な賃貸オフィスやレンタルオフィスより低コストで、気軽に利用できます。料金体系やサービス内容がベンダーによって異なるため、自社のニーズや課題、予算を踏まえて適切なサービスを選定しましょう。

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