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横浜でのオフィス開設・設備投資に使える助成金・補助金は?目的別の活用法も解説
国内屈指の人気ビジネスエリアの一つ「横浜」は、多くの企業・事業者が本拠地やサテライトオフィスといった拠点を置く地域です。これから横浜でのビジネス展開やオフィス開設を検討するにあたって使える助成・補助制度があるのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、横浜でのオフィス開設時に申請できる助成金・補助金の一覧と、知っておくと役立つ知識を紹介します。
横浜・神奈川のビジネス関連の助成金・補助金一覧
2026年5月時点において、横浜市・神奈川県内でオフィスを開設する際に申請できる可能性のある助成金・補助金は次の4種類です。
| 制度名 | 概要 | 助成・補助額 |
|---|---|---|
| 横浜市次世代重点分野立地促進助成金 | IT・脱炭素など重点分野企業の立地・拠点設立にかかる費用の一部を助成する | 初進出:最大300万円 移転:最大150万円 |
| 横浜市ものづくり魅力向上助成金 | 設備投資や新製品開発費などの一部を助成する | 最大20万円 |
| 横浜市の実証実験支援 | IoT・AIなどの技術実証(PoC)を支援する | 経費の一部 |
| 中小企業生産性向上促進事業費補助金(神奈川県) | 人手不足解消、設備投資、事業効率改善、生産性向上などに資する費用の一部を補助する | 最大500万円 |
なお、本記事で紹介した制度名・概要は、すべて2026年5月現在の情報です。同じ助成・補助制度でも、申請要件や金額、期間などが年度ごとに見直されることもあるため、公式サイトまたは問い合わせ窓口で必ず最新情報を確認してください。
横浜市 次世代重点分野立地促進助成金
「横浜市次世代重点分野立地促進助成金」とは、横浜市内へ進出、もしくは市内でオフィス・事業所などを拡張・移転する、特定分野の企業・事業の誘致を目的とした制度です。「市内初進出」と「拡張・移転特例」の2つの枠があり、それぞれ概要と助成額は以下のようになっています。
| 類型 | 要件 | 助成額 |
|---|---|---|
| 市内初進出 | 対象部分の床面積50平米以上、かつ対象分野の従業者数3人以上※1 (テック系スタートアップは対象部分の床面積10平米以上※2) | 床面積10平米あたり20万円 (上限300万円) |
| 拡張・移転特例 | 対象部分の床面積が拡張・移転前より50平米以上増加、かつ対象部分の従業者数が拡張・移転前より3人以上増加 (テック系スタートアップは対象部分の床面積が拡張・移転前より10平米以上増加※2) | 増加する床面積10平米あたり20万円 (上限150万円) |
※1 都心部地域以外への立地・外資系企業の一次投資特例に該当する場合は要件が緩和される
※2 テック系スタートアップは特定の要件を満たす必要がある
申請にあたっては、当該施設の契約締結の前日までに「事業計画概要書」を提出する必要があるので事前に確認しておくとよいでしょう。
横浜市 ものづくり魅力向上助成金
「横浜市ものづくり関連助成」とは、横浜市におけるものづくりの人材育成や魅力発信、工業地域の課題解決などを目的に、市内中小製造業者の設備投資や新製品・新技術開発にかかる経費の一部を助成する制度です。主に、次の要件を満たす事業者が助成対象となります。
- 横浜市に1年以上事業所を置く中小事業者3者以上で連携した事業の拠点であること
- 地域工業会等の会員になっていること
- 横浜市が実施する「脱炭素取組宣言」を行っていること
- 助成対象者が主催し、横浜市内で行う事業かつ自主的な非営利の事業であること
「ものづくり魅力発信、人材育成助成」と「工業地域等課題解決助成」の2つの枠があり、それぞれ助成対象事業・経費は以下の通りです。
| 類型 | 対象事業・経費 |
|---|---|
| ものづくり魅力発信、人材育成助成 | ・事業に対する理解促進 ・ものづくりの魅力発信 ・人材育成のための研修、勉強会、出前講座、職業体験の開催 など |
| 工業地域等課題解決助成 | 工業団地内などの課題解決のための活動 ・夜間照明の設置 ・交通量調査 ・花植え、植栽 ・防災啓発物の作成 など |
助成額は、助成対象経費の2分の1、限度額20万円です。上記のうち、実績報告日までに契約、取得、実施、支払までのすべてが完了した経費が対象となります。
ただし、事業用の備品、音響機材などの購入費、自社製品、サービス・人件費は対象外です。また、事務局への事前相談と交付申請を、当該事業の実施前に済ませなければなりません。加えて、事業実施の完了後には、所定の期限内に実績報告を行う必要があるため、事前に詳細を確認しておきましょう。
横浜市の実証実験支援
「横浜市の実証実験支援」とは、IoTやAIなどの先端技術を活用した実証実験を支援する制度です。該当分野の実証実験や、テック系スタートアップの成長などに要する一部の経費が助成されます。「TECH PoC(テック系スタートアップ実証実験等支援助成)」と「Y−Pad(YOKOHAMA Launchpad)」の2つの類型があり、それぞれ対象と募集時期などが異なります。
支援を受けたいときは、まず横浜実証ワンストップセンター(外部機関)に事前相談を申請し、そこで事業計画の妥当性や有効性、資金の有無などの確認を取りましょう。さらに、その事業計画が実現可能かどうかのプレ実証フェーズを経て初めて応募できるようになり、審査に通れば採択されます。
中小企業生産性向上促進事業費補助金(神奈川県)
「中小企業生産性向上促進事業費補助金」とは、神奈川県内の中小企業・小規模事業者などの人手不足対策、売上増加、事業効率化(業務プロセス改善)、生産性向上などのための設備導入を補助する制度です。2026年度は「一般枠」「グループ化支援枠」「創業者成長支援枠」の3つの募集枠があり、要件や補助額・補助率はそれぞれ次のようになっています。
| 類型 | 要件 | 補助額・補助率 |
|---|---|---|
| 一般枠 | ・付加価値額を年率平均1.5%(3年で4.5%)以上増加させる ・給与支給額を増加させる ・申請日時点で神奈川県内の事業所で実態のある事業を営んでいる ・補助対象となる事業を神奈川県内の自社の事業所で実施する | 【補助額】 最大500万円 下限額25万円 【補助率】 中小企業:2分の1以内 小規模事業者:3分の2以内 |
| グループ化支援枠 | 一般枠の要件に加え、グループ化に関する要件が適用される ・令和7年4月1日から申請日までの間に経営権または事業を取得する ※グループ化支援枠のみ | 【補助額】 最大4,000万円(1グループ化あたり) 下限額500万円(1申請あたり) 【補助率】 中小企業:2分の1以内 小規模事業者:3分の2以内 |
| 創業者成長支援枠 | ・補助金の交付を受けるまでの間、継続して地域の支援機関による伴走支援を受ける ・令和5年4月1日以降に創業している | 【補助額】 最大300万円 下限額25万円 【補助率】 3分の2以内 |
補助を受けるには、所定の電子申請システムもしくは書面による事前申請が必須です。枠によってスケジュールが異なるので、事前に確認しておきましょう。申請後、審査・交付決定を経て当該事業を実施し、実績報告を終えてから補助金が交付される仕組みです。
オフィス開設・移転などに使える全国の助成金・補助金の情報について知りたい方はこちら
横浜での助成金・補助金申請を考えている方が知っておきたい支援事業
横浜市では、創業支援の取り組みとして「特定創業支援等事業」が展開されています。外部機関と連携した、経営、財務、人材育成、販路開拓などの知識が学べるセミナーです。受講後、横浜市が発行する証明書を各窓口に提出することで、資金繰りや助成金・補助金活用の後押しになる、次のような優遇措置が受けられます。
- 登録免許税が0.35%(最低税額の場合はそれぞれ半額)に減免される
- 横浜市中小企業融資制度「創業おうえん資金」が事業開始の6カ月前から利用できる
- 横浜市中小企業融資制度「スタートアップおうえん資金」の融資利率が軽減され、保証料率が全額助成される(会社のみ)
- 日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」の貸付利率が引き下げられる
- 「空き店舗開業助成事業」に申請可能となる
- 「小規模事業者持続化補助金」の「創業型(補助上限額200万円)」に申請可能となる
なお、証明書の発行対象は、上記事業のセミナーを修了のうえ、以下の要件を満たす事業者です。
- 事業を営んでいない個人で、横浜市内で事業を開始する、もしくは居住する方
- 創業後5年未満で、横浜市内で事業を営んでいる、もしくは居住する方
特に、横浜市での起業・創業期や、小規模事業者持続化補助金を申請する予定の方は、ぜひ活用したい事業だといえます。
【目的別】横浜市の助成金・補助金活用チャート
横浜市や神奈川県内の拠点設置や起業・開業した方を対象とする助成・補助制度にはさまざまな種類があるため、どれを利用すれば良いか迷っていませんか。ここでは、よくある目的別に、活用できる助成金・補助金を紹介します。
オフィスや事務所を開設・移転したい
横浜市内に新たな拠点を構えたい場合は「次世代重点分野立地促進助成金」などの企業立地支援系の助成金・補助金の活用が推奨されます。オフィスや事務所の開設・移転にかかる、初期コストの削減に直結するでしょう。
ただし、オフィスの形態・契約形態によっては対象外となる場合もあるため、申請前に必ず要件を確認してください。
設備投資・新事業・研究開発を始めたい
横浜市内の企業・事業者で、新たな設備導入や製品開発を検討している場合は「横浜市 ものづくり魅力向上助成金」「中小企業生産性向上促進事業費補助金」などが選択肢となります。また「横浜市の実証実験支援」も、新規サービス・技術の検証段階や、スタートアップなどの際の重要な資金源となるでしょう。
なお、これらの助成金・補助金は、事業計画と制度との関連性が重視される傾向にあります。従って、当該事業において、オフィス開設がどのように貢献するのかを明確化し、制度と関連付けることが採択されるためのポイントです。
DX・業務効率化を進めたい
横浜市内の企業・事業者が業務効率化やデジタル化を進めたい場合は「中小企業生産性向上促進事業費補助金」の活用を検討するとよいでしょう。さらに、国の「デジタル化・AI導入補助金」と組み合わせることで、投資費を節約できます。
そのほか、DX・デジタル化やITツール導入を、オフィス開設・移転や事業拡大と絡めれば「次世代重点分野立地促進助成金」も対象になる可能性があり、投資対効果がより高まります。
ビジネスのフェーズに合わせて助成金・補助金を賢く活用しよう
横浜市や神奈川県内で実施されている助成・補助制度の多くは、オフィス開設そのものを対象としていません。しかし、各制度の趣旨と、オフィス開設の目的が合致すれば、かかった経費の一部が補助・助成される可能性があります。各制度の詳細を確認のうえ、自社のビジネスのフェーズに合わせて活用することで、オフィスコストの投資対効果を最大限に高められるはずです。
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