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レンタルオフィスとバーチャルオフィスはどう違う?違いの比較と選び方
働き方やオフィス形態の多様化に伴い、フレキシブルオフィスを利用する企業やワーカーが増加しています。しかしレンタルオフィスにはさまざまな形態があり、どのように違うのかよく分からないという方もいるのではないでしょうか。この記事では、レンタルオフィスとバーチャルオフィスの違いと、自社に最適なワークスペースの選び方を解説します。
レンタルオフィスとは?
「レンタルオフィス」とは、簡単にいうとワークスペースのサブスクリプションです。選択した個室およびその中の備品、施設内の共用設備などが定額で利用できます。サービスによっては、来客や電話の一次対応、郵便物の受け取り・転送、ビジネスコンシェルジュなどのサポートが利用できる場合もあります。事業の本拠地のほか、支店やサテライトオフィスなどさまざまな用途に利用されている新しいオフィス形態です。
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レンタルオフィスとは?種類・従来のスタイルとの違いとメリット・デメリットを解説
バーチャルオフィスとは?
「バーチャルオフィス」とは、レンタルオフィスのサービス提供形態の一つです。いわゆる「住所貸しサービス」の一種であり、仮想空間の住所と電話番号が利用できます。レンタルした住所や電話番号は、事業用のアドレスとして利用可能です。サービスによっては、電話・郵便対応やビジネスサポート、コワーキングスペースなどが利用できる場合もあります。主に、自宅開業の法人や個人事業主のプライバシー保護やブランディングを目的としてよく利用されています。
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レンタルオフィスとバーチャルオフィスの6つの違い
レンタルオフィスとバーチャルオフィスの違いは、主に次の6点にあります。
| レンタルオフィス | バーチャルオフィス | |
|---|---|---|
| 実体のあるワークスペースの有無 | あり | なし |
| サービス内容 | ワークスペース・住所利用および占有も可能な多彩なサービス | 住所利用と付随する共用サービス |
| 料金(月額) | 10万〜20万円前後 | 数百円〜数万円前後 |
| 社会的信用度 | バーチャルオフィスより高い | 各種審査が厳しくなることがある |
| 利用開始の手続き | 数日〜数週間程度 | 最短即日 |
以下で、それぞれの項目の詳細をみていきましょう。
実体のあるワークスペースの有無
レンタルオフィスとバーチャルオフィスの最大の違いといえるのが、オフィスとしての実体の有無です。レンタルオフィスでは、実際に利用できるワークスペースや設備が提供されます。一方、バーチャルオフィスには実体がありません。基本的に、住所および電話番号と、それに付随するオプションサービスが利用できます。
サービス内容
バーチャルオフィスの基本的なサービス内容は、ハイグレードなアドレスが手頃な料金で利用できるほか、電話応対や郵便物の収受などが中心です。一方、レンタルオフィスは建物の住所・電話番号はもちろん、ワークスペースとその中にある備品がすべて占有できます。よりハイグレードな設備・サービスを提供する「サービスオフィス」もレンタルオフィスの一種です。個別電話番号やニーズに応じた郵便物の取り扱い、スタッフ常駐のフロント、きめ細やかなビジネスサポートの提供など、コストパフォーマンスに優れる内容となっています。
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料金
いずれのオフィス形態も契約条件によって料金が上下しますが、一般的にはレンタルオフィスよりバーチャルオフィスのほうが割安料金で利用できます。東京圏におけるレンタルオフィスの料金の相場は月額10万〜20万円(税抜)前後です。対して、バーチャルオフィスの利用にかかる料金は数百円〜数万円と幅広く設定されています。
バーチャルオフィスがリーズナブルな料金に設定されている理由は、提供されるサービスが一般的なレンタルオフィスと比べ限定的だからです。従って、料金の安さだけではなく、自社のニーズ・課題を踏まえたコストパフォーマンスで適したワークスペースを選定することが大切だといえます。
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開業・法人登記の可否
原則として、ベンダーの許可の下であれば、レンタルオフィス・バーチャルオフィスのいずれの形態でも開業および法人登記は可能です。ただし、事務所要件が定められる一部の業種・職種では、実体のないバーチャルオフィスでの開業・法人登記はできません。また、開業・法人登記の申請にあたって規定を満たす面積のスペースが必要なケースもあるため、事前に確認してください。
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社会的信用度
一般的に、社会的信用度に優れるのはレンタルオフィスです。バーチャルオフィスだから信用されないというわけではないものの、事業所としての実体がない分、法人口座の開設や融資の与信審査で厳しくチェックされることがあります。
また、複数社と同じアドレスを共有するため、インターネットで検索した際に不審に思われてしまうことがあるかもしれません。バーチャルオフィスの住所の信頼性を高めるためには、コーポレートサイトを制作する、事業の実態と内容を明確に示すなどの工夫が求められます。
利用開始の手続き
一般的に、利用開始の手続きはレンタルオフィスよりバーチャルオフィスのほうが簡易的です。レンタルオフィスだと、利用前の見積りと内覧の後、審査に数日かかります。一方、バーチャルオフィスは申込がオンラインで完了するサービスが多く、審査もスピーディです。とはいえ、近年はオンラインでの見積りやバーチャルツアーによる内覧を提供するレンタルオフィスも多く、一般的な賃貸借契約と比べると圧倒的に手軽になっています。
レンタルオフィス・バーチャルオフィスはどんな人が使うとよい?
ここからは、レンタルオフィスとバーチャルオフィスはそれぞれどのような企業・ワーカーに向いているのかを紹介します。
レンタルオフィスを利用している企業・事業者の例
次のような企業・ワーカーのワークスペースには、レンタルオフィスがおすすめです。
- 起業時の初期費用を抑えたい
- ビジネス用のワークスペースを格安で用意したい
- 多彩なビジネスサポートサービスを利用したい
- 支店・サテライトオフィス設置の拠点を確保したい
レンタルオフィスは、必要に応じて幅広い用途に使えます。個室内のデスク・イスや備品が自由に利用でき、オフィス設置にかかる初期費用が抑えられるでしょう。また、オプションサービスも充実しているので、より戦略的な活用方法が選択できます。
バーチャルオフィスを利用している企業・事業者の例
次のような企業・ワーカーのワークスペースには、バーチャルオフィスがおすすめです。
- ビジネス用の住所・電話番号のみ使いたい
- オフィスにかかる固定費を最小限に削減したい
- 自宅開業時のブランディングを向上したい
- 特定のエリアにおける地盤づくりを図りたい
バーチャルオフィスの住所や電話番号は、名刺やウェブサイト、帳票に記載できます。ワークスペースはいらないものの、知名度の高いアドレスを利用したい、ブランディングを図りたいときなどに便利なサービスです。
レンタル・バーチャルの「ハイブリッド」という新しいオフィスの形
近年は「常時は不要だが時にはワークスペースも利用したい」「拠点は一つだが事業によってアドレスを使い分けたい」などオフィスへのニーズもさらに多様化しています。そこでおすすめなのが、レンタルオフィスとバーチャルオフィスを併用する「ハイブリッドスタイル」です。異なる2つのサービスを組み合わせることで、さらにフレキシブルなオフィスとなり、個性を活かした事業が展開できるようになります。レンタルオフィスのほか、コワーキングスペースと組み合わせたより機動的なオフィススタイルにも注目が集まっています。
メリット・デメリットや事業との相性を踏まえて適切なオフィスの選択を!
業種やビジネスの展開・段階によって、適したオフィス形態はさまざまです。レンタルオフィスでは、占有ワークスペースの提供と、それに付随する多彩なサービスが従来の賃貸契約よりリーズナブルに利用できます。一方、バーチャルオフィスはビジネスアドレスおよび関連サポートが受けられる住所貸しサービスです。自社のニーズ・課題や相性を見極め、ぴったりのサービスを選定しましょう。
「エグゼクティブセンター」の「レンタルオフィス」および「バーチャルオフィス」は、いずれもハイグレードなビジネスアドレスとコンシェルジュサービスを提供する、プロフェッショナルにふさわしいオフィスソリューションです。「どちらのサービスを選ぶべきか迷う」「実際に体験してみたい」などあらゆる疑問・質問にお応えしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。




